仕事をしていると「逃げたい・・・」と思うことは、良くありますよね。
一時的なものなら良いのですが、慢性的に辛くて仕方ないと感じているなら、逃げる準備を始めるのが正解です。
まずは、自分が仕事から逃げたい理由を考えてみましょう。
そのうえで、賢く逃げる方法を探るのがおすすめです。
仕事から逃げたい理由と対処法まとめ
私のこれまでの社会人経験で「仕事から逃げたい!」と思った原因と対策についてまとめてみました。
逃げたい理由と対策
- 仕事量が多すぎてキャパを超えている
⇒上司に相談して他の人にも分担してもらう - 休み明けで仕事に行きたくない
⇒とりあえず半日で良いから行ってみる - ミスをしてしまった
⇒成長のチャンスだと捉えて次に活かす - スキル不足で自分が無能に感じる
⇒トライの回数を増やす - 苦手な仕事を控えている
⇒失敗しても成功しても美味しいと考える - 嫌いな人と仕事をしないといけない
⇒分析と実験、学びの場だと考える - そもそも今の仕事が自分に合っていない
⇒異動や転職を検討 - パワハラ、セクハラが横行している
⇒助けを求める・異動や転職を検討 - 人間関係が悪い
⇒異動や転職を検討 - 会社の業績が悪く将来が不安
⇒転職・独立・副業を検討
この中でも、逃げて良いケースと、逃げなくても対処できそうなケースがあります。
周囲に協力を求めたり、自分がもうちょっと頑張ったら状況が良い方向に向きそうなのが、1~6のケース。
一方で、7~10は、逃げても良いケースです。
ひとつひとつ見ていきましょう。
仕事量が多すぎてキャパを超えている
業務量が多すぎて自分のキャパを超えている場合、非常にストレスに感じて逃げ出したくなりますよね。
ひとつひとつの仕事にかけられる時間が少なくなればなるほどミスもしやすくなりますし、ミスをしてしまうと後処理が発生してますます仕事が増えていく・・・という悪循環に陥る可能性もあります。
【対策】上司に相談して業務量を調整してもらう
こんな場合は一人で抱え込まず、上司に相談してみるのがおすすめです。
本来であれば、上司が一人一人の業務量を把握したうえで、こちらが困る前に調整してほしいものですが、上司も人間です。
目が届かないこともあるでしょうから、自分の状況をきちんと説明して解決策を考えてもらいましょう。
SOSを発しても何の対策もしてくれない上司なら、さらにその上の上司に相談するか、異動や転職も視野に入れても良いと思います。
休み明けで仕事に行きたくない
休み明けは必ず会社を辞めたくなる私・・・
毎週月曜日は憂鬱で逃げたくなる、という人も多いですよね?
【対策】とりあえず半日で良いから行ってみる
どうしても憂鬱で仕方なく休んでしまったとしても、その次の日は行かなくてはいけません。
休み明けの憂鬱な日が1日繰り下げられるだけで、何の解決にもなりませんよね?
だから、いくら憂鬱であっても、とりあえず出社しましょう。
「どうしても嫌だったら午後は帰っちゃおう。」といった軽い気持ちで良いので出社してみると、案外ケロッとして業務を続けられるものです。
ミスをしてしまった
仕事でミスをしてしまうと、即効その場から逃げ出したくなります。
一人で処理できるような物だったらまだマシですが、上司や取引先に怒られながら後処理をしないといけないものだと、立ち直れないですよね。
【対策】成長のチャンスだと捉えて次に活かす
ミスをポジティブにとらえるのは難しいかもしれませんが、実は成長のチャンスです。
ミスの後のリカバリ業務で初めて「自分の仕事って、こういう流れのこの部分だったんだ~。」と理解できることってありますよね?理解が深まるから二度と忘れないし、ミスをきっかけにその業務の周辺知識もつきます。
なんとか事態がおさまるまでは上司や取引先も厳しい態度に出てくるかもしれませんが、復旧の目途がたてば「お疲れ様~」という雰囲気になり、これまでよりも信頼関係が深まることもあります。
「ミスをした」ことは、単なる起きてしまった事実に過ぎず、自分の人間性を否定するものではありません。
誰でもミスはするので、「ミスは単なるミス。それ以上でもそれ以下でもないもの。」として受け止めましょう。
原因追及はしっかりして次に同じことを繰り返さないようにすればOK。
「これで、私の経験値が上がったわ~。」くらいに捉えて、気持ちを切り替えて次に進むことが大切です。
スキル不足で自分が無能に感じる
スキルや知識が不足している自分を不甲斐なく感じ、逃げ出したくなる場合があります。
「周りは有能な人ばかりなのに、それに比べて自分は・・・」と感じてしまい、劣等感に耐えきれなくなってしまうんですね。
【対策】失敗の経験を増やすつもりでトライの回数を増やす
知識や経験が不足していると感じる場合は、経験値を上げるためにトライの回数を増やすしかないです。
経験を伴わない自己学習による知識だけでは、成功体験がつかないので、いつまで経っても自信がないまま・・・
要するに、失敗して経験を積めば自信もつく・・・ということなので、失敗を悪いことと捉えずに怖がらないでトライすることが大切です。
「失敗しないと、いつまで経っても自信がつかない」と考えましょう。
大きな仕事や苦手な仕事を控えている
大きな仕事や会議でのプレゼンの場を前にすると、プレッシャーで逃げ出したくなりますよね。
「失敗したらどうしよう・・・」と考えだすと、怖くて仕方なくなります。
【対策】失敗しても成功しても美味しいと考える
失敗した経験があれば分かると思いますが、失敗することで理解が深まり成長できるものです。
「失敗すればするほど、経験値が上がり自信がつく」と考えましょう。
だから、失敗したらそれだけ自分の身になるから美味しいし、成功したらそれはそれでラッキー♪と考えると気が楽になります。
嫌いな人と仕事をしないといけない
嫌いな人とチームやコンビを組んで仕事をしないといけない場合、「辞めたい・・・」と思ってしまいますよね。
嫌いな人だと質問やお願いがしづらいので、仕事も上手く進みません。
仕事に支障をきたすと、ますますストレスが増えていき悪循環に。。。
【対策】分析と実験、学びの場だと考える
「嫌いな人は自分の鏡」と言われています。
自分の嫌なところを相手が持っていて、そこが気になって仕方がない「同族嫌悪」のパターンもあれば、自分が望んでいたり「こうありたい」という部分を持っていることに対しての妬みで嫌いと思う場合もあります。
なぜその人のことが嫌いなのか、じっくりと考えてみると発見があるかもしれません。
そのうえでどうにかして嫌いな人と仕事をうまく進められる方法を見つけられれば、大きな経験になります。
他の部署やグループに異動になった場合も、嫌いな人とうまく仕事を進めた経験を活かすことができます。
自分の今後のための学びの場だと考えれば、ストレスも減らせるのではないでしょうか。
そもそも今の仕事が自分に合っていない
今の仕事に少しも好きになれる部分や興味のある部分がなくて嫌で嫌で仕方がない・・・という場合は、そもそもその仕事自体が自分に合っていないのかもしれません。
向いていない仕事を続けていると、会社が牢獄のように感じてしまって逃げたくなりますよね。
【対策】異動や転職を検討
まだ配属されたばかりでもう少し我慢すれば楽しく感じる可能性がある・・・という場合はもうちょっと様子を見る価値があるかもしれません。
ですが、1年近く我慢しても苦痛しか感じない場合は、仕事自体が自分に合っていない可能性が高いので転職や異動を検討しても良いでしょう。
パワハラ、セクハラが横行している
パワハラやセクハラ被害にあっている場合、すぐに逃げ出したいと思うのは当たり前のことです。
あなたの被害が一目瞭然で、周囲の人たちも理解してくれている場合は上の人にも報告しやすいですが、陰湿なハラスメントに合っている場合は被害を訴えるのにも躊躇してしまいますよね。
【対策】助けを求める・異動や転職を検討
まずは社内の親しい人や頼りになりそうな人に話してみる、いなければ思い切って上司に相談してみるのがおすすめです。
上司がパワハラの加害者の場合は、さらにその上の人に相談しましょう。
「こんなことで騒いで面倒な奴だと思われたくない」という気持ちは分かりますが、パワハラやセクハラしてくるような卑劣な人のために我慢し続けて鬱になってしまうなんて馬鹿馬鹿しいですよね。
助けを求めたのにもかかわらず状況が改善されない場合は、会社のコンプライアンス担当部門に直接連絡すると即効で対応してくれます。
それでもダメなら、もうその会社や部署にいる意味がないと見切りをつけて転職や異動を検討しましょう。
とにかく一人で抱え込まず、鬱になって判断能力を失う前に誰かに助けを求めることが大切です。
人間関係が悪い
一緒に働く人たちの人間関係が悪いと、逃げ出したい気持ちになりますよね。
ギスギスした雰囲気だと頼み事や相談もしづらいため、仕事も上手く回りません。
【対策】異動や転職を検討
嫌いな人と期間限定で一緒に仕事をするくらいなら耐える価値はありますが、部署内の人間関係が悪くて改善が見込めない場合は、異動や転職を検討したほうが良いでしょう。
会社の業績が悪く将来が不安
「この会社の将来大丈夫かな??」と思うほど会社の業績が悪い場合は、不安で逃げ出したくなりますよね。
「辞めるとキャリアに傷がつくし・・・そもそもスキル不足だから転職しても上手くいかないかも・・・」と迷ってしまい、逃げ出したいけど身動きが取れなくて何年も我慢している人も少なくないでしょう。
【対策】転職・独立・副業を検討
将来が不安だと、落ち着いて仕事に取り組めません。
そんな場合は、一度転職エージェントに相談してみると良いでしょう。
自分が感じているその不安が妥当なものか、他にはどんな選択肢があるのかがハッキリすれば、次に進む道も見えてきます。
転職する勇気はないけど将来が不安で何とかしたいという場合は、副業を始めてみるのがおすすめです。
副収入があれば精神的にも安定しますし、「将来は独立も夢じゃないかも」と思えれば、会社の業績なんて気にならなくなります。
今の時代どんな大企業に入れたとしても、定年まで安泰とは言い切れません。
自分の将来を他人任せにするのは何とも心もとない時代なので、何があっても揺らがない収入軸を作っておくことが大切です。
仕事から逃げて良かったと思うケース
転職回数の多い私は、嫌なことがあるとすぐに逃げてきました。
その中でも「あの時は逃げて正解だったな」と思うケースと、「あの会社ではもうちょっと頑張ってみれば良かったな・・・」と後悔しているケースがあります。
逃げて良かったと思うのは、以下の2つの場合でした。
- ブラックな職場で睡眠時間が毎日3時間
- 仕事が合っていなくて毎日が苦痛で仕方ない
ブラックな職場で睡眠時間が毎日3時間
毎日終電帰りなのに朝は定時出勤必須の職場では、睡眠時間が3時間しか取れない日々・・・
精神的にも疲れ切っていたし健康診断でもあちこち引っかかって、限界でした。
結局鬱と不眠症になって辞めたのですが、病気になる前にもっと早く逃げるんだったと後悔しています。
仕事が合っていなくて毎日が苦痛で仕方ない
工場のライン作業をやっていたときは、毎日苦痛で仕方なかったです。
単純作業の繰り返しがやりたくて入ったはずなのに、思いのほか苦痛で仕方なく、1年も経たないうちに逃げました。
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次の転職先を見つけてから計画的に逃げたので、正解だったなと思います。
もう少し頑張れば良かったと思ったケース
一方で、「あの会社ではもうちょっと頑張ってみれば良かったな・・・」と後悔しているケースがあります。
「自分のスキル不足が不安になって逃げてしまった」ケースです。
お給料などの条件は良かったのに、劣等感に耐えられずに逃げてしまいました。
周りの誰もが優秀に見えて、それに引きかえ自分は・・・と必要以上に引け目を感じてしまいました。
スキルのない自分と向き合うことや失敗することに対して、恐怖心があったんだと思います。
自分の成長のためにつまらないプライドは捨てて踏ん張るべきだったな・・・もう20年ほど前のことになりますがいまだに後悔しています。
すぐに逃げてOKなのはこういう場合
私の経験上、すぐに仕事から逃げても後悔せずに済むのは、以下のようなケースです。
逃げてもOK!
- すでに心や体に支障をきたしている
- 人間関係が最悪でセクハラ・パワハラが横行している
- すでに次の職場が決まっている
慢性的な睡眠不足や体調不良で、すでに心や体に支障をきたしている場合は、一刻も早く逃げるべき。
セクハラやパワハラで、鬱になりそうな場合も同様です。
経済的なことを考えると後先考えずに逃げるのは良くありませんが、親を頼れるなら一時的に実家に帰るなどして心と体を休めるのを優先させましょう。
いきなり辞めずに会社の休職制度を利用するのも良い方法です。
また、すでに次の職場が決まっている場合も、自信をもって逃げてOKです。
もうちょっと頑張ってみるのがおすすめなケース
一方で、以下のような場合は、もうちょっと頑張って様子を見るのがおすすめです。
もうちょっと頑張るのがおすすめ
- 自分のスキル不足が不安で無能だと感じている
- まだその職場に入って日が浅い
周囲と比べて自分が無能だと感じると、劣等感から逃げ出したくなりますが、自分の成長の為にはもうひと踏ん張りしてみる方が良いです。
私は耐えきれずに逃げてしまったので偉そうなことは言えませんが、私のように後悔したくないなら頑張るのがおすすめです。
まだその職場に入って日が浅い場合も、もう少し我慢するほうが良いです。少なくとも半年~1年経たないと仕事にも職場にも馴染めません。
馴染めないうちは居心地が悪く感じるのは当たり前なので、慣れるまではじっと我慢しましょう。
有休・休職・異動を利用して賢く逃げる
仕事から逃げたい場合、すぐに辞める宣言をする必要はありません。
有休が溜まっている場合は有休消化しても良いし、休職制度を利用する手もあります。
まとまった休みを取ることで、心や体が回復して「また頑張れそう!」と思えることも多々あります。
長期間休んでも状況が改善されない場合は、異動を願い出てみるのもおすすめです。
特に仕事が合っていないと感じる場合や人間関係が最悪な場合は、違う部署に行くことで状況が一変する可能性が高いです。
いきなり辞めるのではなく、会社の制度を賢く利用し、それでもダメなら転職・・・という流れにした方がキャリアに傷が付く可能性を減らせるのではないかと思います。
まとめ
仕事から逃げたいと思うのは当たり前のことですが、「逃げた後で自分が後悔しないかな?」と冷静に考えてから行動することが大切です。
ただし、自分に厳しくなりすぎても鬱を招く可能性があるので、見極めは大切です。
真面目な人ほど「逃げるなんて甘えでは・・・」という罪悪感で身動きが取れなくなってしまう傾向がありますが、我慢しすぎて病気になってしまっても会社は面倒を見てくれません。
毎日辛くて仕方ない場合はすぐに逃げてOKです。
その場合も、いきなり退職するのではなく、有休消化や休職制度を利用して賢く逃げるのがおすすめ。
「逃げる」というと言葉が悪いですが、「態勢を立て直すためにとりあえず逃げる」のであればそれは「戦略的撤退」であり、非常に賢い方法です。
一番大切なのは、自分を守ってあげること。
長い目で見て勝利を得るために一旦撤退する必要があると感じたなら、それは逃げではありませんよ!